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はつり(斫り)工事とは?解体工事との違いや費用相場を解説
2023年07月31日
「はつり(斫り)工事について詳しく説明してほしい」
「工事の内容や費用相場はどれくらいなのだろう?」
はつり(斫り)工事が何を指しているのかわからない方へ。
「はつり工事」は建物の新築や解体の際、見積もりに含まれるケースがあります。
しかしながら、どのような工事なのかわからない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、どのように実施するのかや、必要な道具について解説します。
解体工事との違いや費用相場についても紹介しているので、ぜひご覧ください。

はつり(斫り)工事と解体工事との違い
はつり工事と解体工事の違いは、人力で作業するのか大型重機を使用するかです。
ともに、コンクリート建築物の解体作業全般を指す点は同じです。
大規模な解体工事の現場では、コンクリートを破壊するために大型重機を使用します。
ただし、工事現場の中には大型重機が入れない場所もあるでしょう。
はつり工事では解体だけでなく、手作業でコンクリートを加工する工事も含みます。
そのため、解体工事より幅広い技術が必要です。
はつり(斫り)工事の手順を3STEP解説
はつり工事はコンクリートの破壊だけではありません。
形を整えたり仕上げたりする工事も含みます。
また、建物の改修工事や、配線に隣接した場所などでも用いられます。
幅広い規模の現場での対応が求められる点も特徴です。
次項では、はつり工事の手順を3STEPで解説します。
STEP1:コンクリートの形を整える
建物の玄関を作るときは、コンクリートで固められた壁を削って整えます。
はつり工事専用のドリルやピックなどの道具を使用して、手作業で実施します。
ヒビ割れが起きないように、作業は慎重に行わなければなりません。
STEP2:コンクリートを破壊する
削岩機やクラッシャーなどの機械を使用して、コンクリートを破壊する工事も重要なSTEPです。
破壊工事は、水道や電気などの配線に隣接する場所で工事する場合が多いので、配線に触れないように細心の注意をはらう必要があります。
STEP3:コンクリートを仕上げる
手作業で行うはつり工事の中には、建物の表面にコンクリートを使用したものを仕上げする作業もあります。
コンクリートを削り、さらに叩くことで機能性やデザイン性を加える点が求められます。
そのため、はつり工などの熟練した職人が実施する機会が多い工事です。
ノミやハンマーなどの道具を用いて仕上げます。
はつり(斫り)工事で使用する道具
はつり工事は手作業で行う場合が多いため、専用の工具を使って行います。
使用する主な工具を表にまとめました。
工具名称 | 用途 |
タガネ | 鉄板やコンクリートを切断するときに使用 |
チゼル | さびたボルトやスポット溶接の剥がしなどに使用 |
ブルポイント | 電動ハンマーのノミの部分 |
電動ハンマー | 打撃力にすぐれたはつり工事用のものもあり |
上記はいずれも工具の専門メーカーで取り扱っています。
必要な工具の判断に役立ててください。
はつり(斫り)工事が必要な現場を5つ紹介
はつり工事が必要な現場は以下の5つです。
- 重機が使用不可の狭い現場
- 住宅密集地など騒音対策が必要な現場
- 傷んだ道路を修復する現場
- 建物をリノベーションする現場
- 壁などに穴をあけて配線を通す現場
それぞれ見ていきましょう。
1.重機が使用不可の狭い現場
解体工事では、主に大型重機を用います。
重機が入れない狭い工事現場では、はつり工事の機会が増えます。
室内で工事する場合も、人の手で作業をしなければなりません。
2.住宅密集地など騒音対策が必要な現場
住宅が密集する地域で解体作業をする際には、騒音対策が必要です。
大型重機を使用すると騒音トラブルになる可能性も考えられます。
そのため、手作業で作業を進める、はつり工事が重要視されています。
3.傷んだ道路を修復する現場
道路は使用頻度が高いため、定期的にアスファルトの状態をチェックしています。
通行量が多いと舗装面が傷むため、アスファルトの修復作業が必要です。
その際は、アスファルトの傷んでいる場所を剥がして塗装します。
道路の舗装には、削岩機とブレーカーなど、大型の重機も必要です。
4.建物をリノベーションする現場
はつり工事は、建物のリノベーションや、店舗や事務所などの修繕にも用いられます。
室内でコンクリート剥がしや、加工が必要な際にも必要な施工法です。
さらにレベルの高い、原状回復工事で行う場合も必要とされています。
5.壁などに穴をあけて配線を通す現場
はつり工事は、すでに建てられた建造物に対しても用いられています。
コンクリート内部の細かい作業、配線などを通す際に、欠かせない工法であるからです。
すでに設置している駐車場に屋根を追加する場合も、床や壁に穴をあける必要があります。
人の手を活かして、ほかの場所が壊れないように対応します。
はつり(斫り)工事の費用相場の一覧表
はつり工事の概算費用を一覧にまとめました。
材料 | 価格 |
アスファルト | 1㎡ 3,000円~5,000円 |
コンクリート | 1㎡ 5,000円~ |
砂利車1大分 | 約30,000円~50,000円 |
はつり工事は大型重機が入れない場所で、繊細な手作業が多い点が特徴です。
公共工事で依頼すると、1日(8時間)あたりの労務単価は全国平均で27,000円前後です。
費用は工事する箇所や素材により異なるため、事前に確認しておきましょう。
参考:『令和5年3月から適用する公共工事設計労務単価について』
まとめ
はつり工事について、解体工事との違いや費用相場について解説しました。
はつり工事は人の手で行う工事で、コンクリートの加工技術や細かい調整が必要です。
そのため、騒音対策が必要な現場や、建物のリノベーション、配線工事などで用いられています。
はつり工事について理解が深まり、発注を検討される方は以下のURLから気軽にご相談ください。